近所に住む2匹のカエル
Two frogs
歳を重ねると何事にも億劫になる。環境や状況の変化を嫌って、何事も起こらなければいいなぁと平穏無事を祈ってる。いろいろ面倒くさいので、現状に甘んじるって人って多いんじゃないだろうか。今回は変化というお話。
僕は飽きっぽい性格なので常に変化を求めてるところがある。そんな僕ですら20代から30代、40代と徐々に腰が重くなり、徐々に保守的になってくるのを感じる。
良く言えば落ち着いてきたとも言えなくないが、諦めみたいなものが顕著に出てきてるようにも思える。
イソップの寓話に、これに似た2匹のカエルの話がある。
近所2匹のカエルが住んでいた。
1匹は深く大きな池に、もう1匹は道の水溜まりを棲み家にしていた。池のカエルは、
「ねえ、きみ。こっちの方が住み心地が良いし安全だから、こっちへ引越さないか?」
と度々勧めていた。
すると水溜りのカエルは、
「住み慣れたところを離れるなんて、僕には出来ないよ」
と断っていた。
イソップ寓話『二匹のカエル』より
そうしていた或る日、水溜まりのカエルは通りかかった車に轢かれて亡くなってしまった。
水溜りのカエルは変化を恐れるあまり命を落とす結果になってしまいました。
環境を変えるのは勇気が居ることだから、水溜りのカエルの気持ちもわからんでもない。
しがらみに縛られる
客観的に見れば、或いは結果を知ってる者からすれば「池に移ればいいのに」って思うでしょうけど、水溜りのカエルを自分に置き換えた時、あっさり環境を変えることができたでしょうか。行動に移せたでしょうか。
「住めば都」とはよく言ったもので、水溜りでも大きな池でも適応できちゃうものです。 問題なのは踏ん切りや決断がその時、そのタイミングできるかどうか。 単純に住む場所を変えるということではなく、生活や職場環境、他者との関わり方、将来性などなど、いろいろなことが複雑に絡まり、それらの事が決断を鈍らせます。
そしてそれは良くも悪くも、その後の進路に大きく影響します。
一般的にはそれを「しがらみ」と呼んでいます。
現状に不満や不安をもちながらも全てを諦めて仕方なく現状を受け入れていたのか、或いはそこにポリシーや強い想いがあって留まっていたのか、果たして水溜りのカエルはどちらだったのでしょう。
後者であれば気持ち的に少しは救われます。そうであって欲しいとさえ思う。 しかし現実社会ではどうでしょう。残念ながら前者のケースが圧倒的に多いのではないでしょうか。そう考えると身につまされます。
願わくば自身が納得し、満足できる環境に身を置いて「こっちの方がいい環境だよ」って誘ってあげられる、池のカエルで居たいものだなぁ考えさせられます。
みなさんはどちらのカエルでしょうか…
近所に住む2匹のカエル
というお話でした。
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