グリンチのクリスマス
How the Grinch Stole Christmas
そろそろ街はキラキラとイルミネーションで彩られ、マライヤキャリーやWHAM!、山下達郎など定番の音楽でクリスマスムード一色に。予定がある人もない人も浮足立っちゃう時期が今年もやってきました。 今回は クリスマス嫌い というお話。
いじわるグリンチ
世界的に有名なのに日本ではあまり馴染みがない、この時期にちなんだ絵本を今回はテーマに選びました。
アメリカの絵本作家 ドクター・スース(Dr. Seuss、1904年3月2日 – 1991年9月24日)が1957年に発表した『いたずらグリンチのクリスマス』は、アニメ化や実写化もされています。
主人公のグリンチには家族も友達もいない。そしてクリスマスが大嫌い。フーの村はずれの洞窟に愛犬マックスと2人で暮らしています。物語ではこのグリンチが何者なのかは描かれていません。幼いころから一人ぼっちで、すっかりひねくれ者になってしまったグリンチ。人の不幸が大好きで意地悪ばかりしています。
二人の思惑
クリスマスが大嫌いで意地悪が大好きなグリンチは、クリスマスを滅茶苦茶にしてやろうと計画を立てます。フーの村からクリスマスごと奪い去ろうというわけです。
一方、フーの村のお転婆でお母さん思いの女の子・シンディ・ルーも動き出します。サンタさんに願いを直接聞いてもらうために、クリスマスにサンタさんを「捕まえる」という計画です。
グリンチはサンタに扮装して家に忍び込み、プレゼントも飾りも根こそぎ奪います。フーの村からクリスマスの雰囲気ごと、夜のうちに消し去ってしまう。
最後はシンディー・ルーの家。サンタを捕まえて願いを聞いてもらうために待ち構えています。そこでグリンチはシンディー・ルーの意外なお願いを知ることになるのです。
グリンチが嫌いだったものはクリスマスじゃない
この後どうなるかは絵本かDVDをご覧いただくとして、物語を通じてグリンチが孤独で寂しかったことが見えてきます。
グリンチはクリスマスそのものが嫌いだったわけではありません。楽しそうに幸せそうにしている人たちの姿を見るのがつらかったのだと思います。その輪の中に自分がいないこと。それが、毎年クリスマスのたびに痛みとして蘇っていたのでしょう。
また、幼少のころ孤児院で育った記憶も、毎年この季節になると呼び起こされていたはずです。
浮足立って騒ぐのも結構だけど、そういうのが苦手だったり楽しめない人もいます。聖夜には他者への思いやりも持ちたいものですね。
それにしても、グリンチが創る仕掛けやアイデアは面白くて素晴らしい。その才能をフーの村のために使えば、関係もよくなってぼっちじゃなくなるのに、と思ってしまいます。
ちなみに…
ちなみに、シンディーのお願いですが、その後どうなったでしょう。
シンディー・ルーは双子の弟とお母さんの4人暮らし。シングルマザーで仕事や家事、育児でいつも大変そうです。
DVD版でシンディー・ルーがサンタさんにしたお願い。グリンチの仕掛けやアイデアで何とかしてあげている様子が、エンドロールで垣間見られます。つまり、お願いはサンタさんじゃなく、グリンチが直接聞いてしまったのです。
グリンチのクリスマス
というお話でした。
メリークリスマス!
~ 本文で参考にした書籍をご紹介 ~
(参考・出典)