作業興奮
Work excitement
遣らなきゃいけないことがあるのに、なかなかやる気が起きない。身が入らないというか、気分が乗らないというか、とにかくボサっとしてる間に時が過ぎ去り気ばっかり焦ってしまう。今回はそのものズバリ、やる気のお話。
例えば、構成案や提案書を書かなきゃいけないのに、気がつけばTwitterやFacebookを開いてついついつぶやいちゃったり、そろそろ晩御飯の準備や買い出しに行かなきゃいけないのに、TVやDVDとか見始めちゃったり。
多かれ少なかれ、こういう経験は誰にでもあるだろう。
多くの人がこういう経験をしてるってことは、これには何か心理的な現象があるに違いないと思って調べてみると案の定、ズバリのものを見つけた。
ドイツの精神科医 エミール・クレペリン は、この現象についてこんなことを言っている。
やる気に関係している脳の部位に「側坐核 (そくざかく) 」というものがあり、側坐核は心でいくら強く思っていても動き出してはくれない。
側坐核が働くようにするには “とりあえず遣る” ことだ。
とりやえず遣ることによって側坐核は刺激され、やる気が出てくる。
この現象のことを『作業興奮』と言うんだそうで、やる気が起きないときには「あとで遣る」んじゃなく、気分が乗らなくても「とりあえず遣る」ことで、やる気が生まれるんだとクレぺリン氏は言っている。
これまでは、やる気になってから作業を始めるとグングン捗るもんだと思っていたことが、実は逆でイヤイヤでも始めろってことに、ちょっと驚く。
まぁ確かに、やる気さまをお待ち申し上げても、いつまで経っても気まぐれで訪れてはくれないし、どんどん後回しになって進むものも進まず、結局遣ることが山積みでテンヤワンヤになってから渋々遣るのが現状だ。
やる気なんか後から追い付いて来るもんだって考え方は新鮮で斬新。
出不精で出掛けるまでは気乗りしないが、いざ出掛けてしまうと楽しくなって満喫して帰ってくる行動によく似ている。
やる気スイッチはon/offみたいなものを想像していたが、モーター式というか自家発電式というか、自転車をこぎ始めると発電するような仕組みなんだと知って少し気が楽になった。
因みに頭には「百会(ひゃくえ)」というリラックスさせたり集中させるツボがある。つむじのある場所じゃなく、左右の耳と眉間の延長線上の交わるところにある柔らかいところがその百会らしい。
気休めにマッサージしながらタスクの一層に努めましょう!
さぁ、気分的に軽やかになったところで、ゆっくりゲームでも始めるとするかな…
作業興奮
というお話でした。
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ゲツコーギルド合同会社 CEO兼プロデューサー
2016年に東京下町から瀬戸内の離島に移住。クリエイターの働き方や人財育成、再生、地域でのクリエイティブやICTを活用したブランディングや地域創生、事業再生を得意としたプロデュースやディレクションで活躍中。メガネ&広島弁や伊予弁など方言女子が大好物。個人的には懐古的なモノがスキ。ネガティブ属性だがユーモアを忘れない。1970年 江戸下町産。