未来は、今日の選択から動き出す
New years day is the key of the year
新年あけましておめでとうございます。今年も、今年こそはよろしくお願いします。毎年、昨年を振り返り、反省を踏まえて気分を新たに仕切り直して抱負を語ります。今年こそは何かを成し遂げたい。目標を立てたものの、気づけば日常に追われる。大切なのは、計画を立てることだけではありません。新年一発目は、「一年の計」というお話。
一年の計は、未来から逆算する
「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。この言葉は単に元旦に目標を掲げればよい、という意味ではありません。目指す未来を思い描き、そこへ向かう道筋を考えることに意味があります。
言葉の由来には、いくつかの説があります。その一つが、中国・明代の書物『月令広義』に記された故事「四計」、月令広義(歳令「四計」 作:馮應京)です。
一日之計在晨 (一日の計は晨(あした)にあり)
一年之計在春 (一年の計は春にあり)
一生之計在勤 (一生の計は勤にあり)
一家之計在身 (一家の計は身にあり)
晨(あした)とは朝、春とは正月のこと。 四計を全て日本語にするとこんな感じに。
一日の計画は朝で決まる
一年の計画は元日で決まる
一生の計画は勤めを果たすことで決まる
一家の計画(将来)は健康(生き方)で決まる
一部には、一年の最初に起こった出来事が、その一年の善し悪しを左右する、という意味に捉えている人も少なくないと聞きますが、この四計を見る限り、そういう予言めいた意味は含まれて無さそうです。
また、日本でも同じようなことを言った人が居ます。 四計が元なのかは不明ですが、毛利元就が息子たちにこう残しています。
一年の計は春にあり (年の計画は年の初めに)
一月の計は朔(ついたち)にあり (月の計画は月初めに)
一日の計は鶏鳴にあり (今日の計画は朝に、立てなさい)
つまり、いずれも何かをはじめる前にはしっかりとした目標や計画を立てることが肝要という教えです。
たとえば、クリエイターが「今年はデザインの仕事を増やしたい」と考えたとします。それだけでは、何から始めればよいのか分かりません。
まず、どのような仕事を受けたいのかを明確にします。次に、その仕事に必要なスキルや実績を洗い出します。そして、ポートフォリオの更新、作品制作、営業活動など、具体的な行動に落とし込んでいきます。
このように、未来を思い描くだけでは、現実は変わりません。未来から逆算し、今日の行動を柔軟に決めることが大切なのです。
一年の計を、今日の一歩につなげる
遠い未来を考えることと、目の前の仕事に取り組むこと。この二つは、別々のものではありません。
一年後に実現したいことがあるなら、今月やるべきことがあります。今月の目標を達成するには、今週の行動が必要です。そして、今週の行動は、今日の小さな一歩から始まります。
たとえば、プログラミングのスキルを身につけたい人なら、毎日30分だけ学習する方法があります。大きな作品を完成させたい人は、まず小さな機能を一つ実装するところから始められます。
もちろん、毎日予定どおりに進められるとは限りません。忙しい日もあれば、思うような成果が出ない日もあります。だからこそ、完璧な計画を守ることよりも、状況に応じて続けられる仕組みを考えることが重要です。
また、定期的に振り返る時間を設けると、計画のずれにも気づきやすくなります。週末に進捗を確認し、必要なら翌週の予定を見直してみましょう。
小さな行動は、すぐに大きな成果を生むとは限りません。しかし、積み重ねることで、以前は難しかったことにも手が届くようになります。
未来を変えるのは、いつか訪れる特別な一日ではありません。今日の小さな行動です。
抱負は、心にしまわず言葉にする
目標を立てても、なかなか行動に移せない。そんなときは、自分の抱負を誰かに伝えてみるのも一つの方法です。
頭の中で考えているだけの目標も、言葉にすると、自分が何を目指しているのかを改めて意識できます。さらに、周囲に伝えておけば、思いがけない協力や新しい機会につながることもあります。
たとえば、「今年はWebサイトを一つ完成させる」と仲間に宣言したとします。その言葉がきっかけとなり、相談相手が見つかったり、制作に必要な知識を教えてもらえたりするかもしれません。
ただし、宣言するだけで目標が達成できるわけではありません。無理な約束をして自分を追い詰めるのではなく、実現に向けて行動できる目標を掲げることが大切です。
また、途中で目標を修正することも、必ずしも失敗ではありません。実際に動いてみたからこそ、自分に合う方法や本当に望んでいることが見えてくる場合もあります。
計画を立て、周囲に伝え、行動し、振り返る。その繰り返しが、抱負を単なる願いから現実的な目標へと変えていきます。
言葉にした目標に、行動で責任を持つ。その一歩が、未来への道を開きます。
ちなみに…
ちなみに、中国・明代の書物『月令広義』に記された「四計」には、一日の計画は朝に、一年の計画は春に、一生の計画は勤めに、一家の計画は身のあり方にある、という趣旨の言葉が記されています。
ここでいう「春」は、年の始まりを意味すると解釈されています。
新年になると、なぜか新しい自分になれそうな気がしませんか?
普段なら後回しにするような勉強や運動も、元日には「今年こそ始めよう!」と思えるものです。ところが、数日もすると日常に追われ、立てた目標をすっかり忘れてしまうこともあります。
実は、こうした節目をきっかけに気持ちを切り替える心理は、「フレッシュスタート効果」と呼ばれています。誕生日や新年度、週の始まりなど、時間の区切りを意識すると、過去の自分と距離を置き、新しい目標に取り組みやすくなるという考え方です。
ただし、気持ちが切り替わることと、行動が続くことは別の話です。新年の勢いで大きな目標を掲げても、実行するための仕組みがなければ、いつもの生活に押し戻されてしまいます。
そこで、目標を立てるときは「何を達成するか」だけでなく、「いつ、何をするか」まで決めてみましょう。たとえば「本をたくさん読む」ではなく、「寝る前に10分読む」と決めるのです。行動のきっかけが明確になると、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
また、目標を達成できなかったからといって、年の途中でやり直してはいけないわけではありません。月初めでも、誕生日でも、何でもない平日でも、自分で区切りをつければ再スタートの機会になります。
三日坊主を悔やむより、四日目にもう一度始める人でありたいものです
一年の計
というお話でした。
本年も昨年同様、いや昨年以上によろしくお願いします。
~ 関連する記事 ~
~ 本文で参考にした書籍をご紹介 ~
参考・出展
はじめての目標達成ノート

ゲツコーギルド合同会社 CEO兼クリエイティブ・コンサルタント
約30年ほど前、インターネットの黎明期から企画・マーケティング、システムやネットワーク開発など、文字通りWEB業界を創ってきました。徐々に大規模プロジェクトが増えたことに伴い、プロデュースやディレクション、コンサルティング、マネジメントを求められるようになり、東日本大震災をきっかけに、フリーランスの地位向上と働き方の創出のために制作ギルドを創立。配信やセミナーなど育成や再生も開始し、デザイナーやコーダーはもちろん、ディレクターやプロデューサーも数多く輩出しています。